ぅぅ寒い寒い。
最近一気に秋めいて冷たい秋風に吹かれつつ今日の寝床を探す。
普段ならそこら辺の洞穴や倒木の間など姿が隠れるだけでいいがこの寒さじゃ、ちゃんと探さないと凍えてしまう。
藁か木の小屋がいいなぁと近隣の畑や田んぼの作業小屋を覗いて入れそうな所を探す。
向こうに藁を積み上げたような小屋とその隣に木の小屋とレンガの家が並んでいるのが見える。
先客が居ると面倒だなぁと思いつつ確認の為に近付こうと向きを変えた瞬間、藁の小屋が吹き飛んだ。
びっくりして地面に伏せる。
次の瞬間、木の小屋も吹き飛んだ。
元いた先客だろうか、ワタワタした様子でレンガの小屋に入っていった。
しばらく様子を伺っていたがその後の動きは無い。
今しかないと思い、吹き飛んだ藁と木の板を急いでかき集めすぐ横の森に入る。
適当な洞穴を見つけ藁を敷き木で洞穴を塞ぐ。
冷たい秋風からしっかり守られた即席の寝床でしばらくはゆっくり寝れそうだ。
(秋風)
三匹の子ぶたのオマージュ、吹き飛んだ藁と木の残骸の行方
11/14/2024, 11:41:11 AM