静かな部屋に響く通知音。
「………」
のそのそと腕を伸ばしてスマホを掴む。
「…あー…やっちまった」
ぼんやりとしていた身体が、
急に動くわけでもなく、
しばらく画面を見つめて、
スタンプを1つ押した。
『ごめんなさい』
可愛らしいキャラクターが土下座をしている。
すぐに鳴る通知音。
『早く、来い』の怒りの文字と、
それとは真逆の寂しそうにしているキャラクターのスタンプ。
思わず口元が弛む。
やっと身体の起き上がる準備が出来たところで
軽く身支度を整えて、
部屋を出た。
寝坊は何度目だろう?
今日も君からのLINEに起こされてしまった。
「目覚ましかけたのになぁ‥」
きっとまた、彼女にこってり怒られてしまうだろうな。
その後はきっとスイーツ巡りだ。
「胸焼けしない程度にして欲しいなぁ‥」
ポツリと呟きながら、愛しい人のもとへ。
9/15/2022, 1:29:05 PM