なかじ~

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吐き気がするほど鼻の奥が熱くて痛かった。
頬を流れる涙が気持ち悪くて鬱陶しくて、ぬらつく皮膚ごと生まれ変わりたかった。
飲んだ唾を吐きたかったし、吐いた言葉を飲み込みたかった。
深まった溝を埋めたかったし、二度と動かなくなった絆を深めたかった。
沸き上がる感情が抑えられなくて、押さえつけたはずの想いが溢れてだして。
そのせいで君を失った。
友人の君が消えた。友人でいられなくなった。
だからといって恋仲になれるわけもなかった。
ああ、本当に。
好きです、なんて、そんな。
言わなければ、きっと。
どうして言ってしまったんだろう。
帰り道に茶化しながら「そゆとこ好きだよ」って笑えるだけでよかったのに。

4/5/2025, 1:52:19 PM