素足のままで
靴
「奥様……いけません。無茶です。素足のままだなんて。フットカバーをお履きくださいませ」
奥様
「平気よ。素足がいいの。だって、あなたの形と滑らかな革の感触を直接肌で感じたいもの。あなただってそうでしょ?……ほら、インソールがしっかり足裏を包んで……吸い付いてるみたい」
靴
「だ、だめです……だめですって。ご勘弁を! 旦那様が見てますから……あっそんなに奥まで突っ込まないでくださいっ……」
旦那
「……」
奥様
「うん……ぴったり。いい履き心地」
靴
「奥様っ……こんな事、いけません、ひ、ひもが解けちゃいます…奥様、どうか」
奥様
「ひもなんかもう、要らないわね」
靴
「あっ!? そんな急にひもを抜かないでください……だ、旦那様、ちがうんです、これはそのっ……」
旦那
「……」
奥様
「優しく履く方が好き?」
靴
「うぅ……奥様の足裏、柔らかすぎてもう……」
奥様
「本当にあなたの中ってぴったりフィットするね。今日も歩きやすいわ。しっかり包んでいてね。さあ、行きましょう」
旦那
「靴の野郎……覚えてろよー!」
靴
「旦那様ぁ、誤解ですぅ……奥様、どうか素足のままはもう、ご勘弁を」
8/26/2025, 1:04:05 PM