汚水藻野

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 「じゃーなっ」
 眉は下げ気味に笑う君。
 そんな君を見て私は力を込めて叫んだ。
 「バカやろう、大っ嫌いだ」
 って。

 我を忘れてなどいない。
 私は私だと分かっていても。
 ただその笑顔が、よく見えなくて。


 「私は好きだけど」
 「たとえ女の子でも男の子でも、君は変わらないじゃん」
 「女の子だけど男の子、って超お得じゃない?」
 私よりも長い髪が、綺麗で羨ましかった。


 私たちはまだ大人じゃないけど、もう子供じゃない。
 夕陽の逆光に照らされて見えない君を追いかけたくて。

 「先に好きになったのはそっちじゃないか……」

 握った拳は、何かがが失われたみたいに力をなくした。
 溢れそうな涙だけを必死に耐えて堪えた。


#2024.10.9.「力を込めて」
 お久し鰤の汚水藻野です。
 やべーです、そろそろ飽きてきましたよ描く習慣。
 習慣になってねぇじゃねぇか。

 またテストが迫ってきてるので頑張ります。

10/9/2024, 1:51:21 PM