ヨルガオ(短編小説)

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「………あ、雨…」

本当に、空なんて嫌い。

なんで、泣く寸前で雨なんか降るのよ。

空は私に泣いて欲しくないの?

そんなことを考えてたら

自然と涙が引っ込んだ。

「バッカみたい…。なに空に抵抗してんだよ」

無理やり笑って見せた。

ふと、死んだ君の顔が浮かんだから。

「やっぱり…見えてるのかなぁ」

私はずっっと高い空を見上げた。

「…大丈夫。頑張るから」

そう呟いたら

空も、心も、少し晴れたような気がした。


ー空が泣くー

9/16/2023, 12:47:14 PM