「『そして、』それから!」
ああ、なんということだろう。二人が手に手を取って走り去る後ろ姿を目にするまで、私は私の罪に気がつかなかった。
私はいままで、どれだけ彼らを蔑ろにしてきたことだろう。事あるごとに彼らを使い、だが彼らに報いることなどはなく──その度に彼らは、歯を食いしばって、その仕打ちに耐えていたのだ。
「待ってくれ、お願いだから……」
哀願の声は彼らに届くことなく宙に消え。私は彼らに向かって伸ばしていた手を下ろし、それか……グフッ、下ろして、ゲフンッ、えっと、下ろしてー、ゆっくりと立ち上がる。
そし……ゴフッ、んーとえっと、えーゴホッ、ゴホン! ……そんでもって、もう片方の手に握りしめていたスマホに気づくと、その画面上に残っていた文字の羅列に目を落とした。
《ワタシたちがいなくても、アナタなら大丈夫》
「嘘だ、そんなの……私にはそんな語彙力ないんだってば! えー無理無理、無理だよぅ……」
メソメソと泣き始めた私の肩を、そんでもってがポンポン、とあやすように叩く。そし……ゲフゲフッ、ゲフン!
10/31/2025, 6:29:32 AM