黄桜

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大空へと羽ばたいてみたい。別に死への願望があるのではなく自分の意識を保ったうえで、意志を持って大空へと羽ばたいてみたいのだ。
外はあまり好きでは無い、暑い寒いといった温度調節をするのに手元が狂ったような空気に、耐えるだけの器を私が持ち合わせていないだけだが、私はそれを自分じゃなく世界が勝手すぎるのだと結論づけている。
話が逸れてしまったが、私は外へ出るのをあまり好まない。だが外で唯一、好きなものがある。それは、遊園地のアトラクションで高所から落下するあの浮遊感である。
擬似的とはいえ、背中に羽が生えたようなあの感覚が恋しくて叶わないのである。

大空への翼を、私の背に乗せておくれ。

お終い

12/21/2023, 1:19:45 PM