「きれいだねぇ、」
「はい……本当に綺麗です…、」
日の出を目にした先生ははっ、と息を飲んだ。
空気が冷え込んで身震いするほどの朝。
隣には大好きで恋焦がれている先生がいた。
スリムなコートと可愛いマフラー。
「誘ってくれてありがとう、貴方と見れてよかった」
「私、わたしも、…一緒に見られて嬉しい、です」
微笑んだ先生が日の出に照らされてキラキラしている。
好きな人とこうやって偶然ではあるけれど、一緒に日の出を見ることができてもう既にいい一年だが、もっといい一年になりそうだ。
また来年もこうやって一緒に見てくれるだろうか。
先生の隣でみる日の出はたぶん、世界で一番綺麗だった。
2024.1.3『日の出』
1/3/2024, 10:46:20 AM