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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第四十四話」

「ところで、アンバー。戦う場所は別の場所が良いのでは?」
アメジストは、アンバーをパズルの拠点以外の場所で戦うように勧めました。
「別の場所?」
アンバーは、ほぼ聞く耳持たずの状態でした。
「別に、ココでも良いんじゃないか?敵地だし。グラウンドクレバス!」
アンバーは、アメジストに向かって技を使って来ました。
「危ない!アタックワープ!」
アメジストは、アンバーの攻撃を別空間に飛ばして止めました。
「我々がココで戦うと甚大な被害が発生するぞ!」
アメジストは、外にいる志那達に危害が及ばないように必死でした。
「いや、だからココは敵地だろ…」
「ココには人質が何人も居る。彼等の為にも、ココで戦ってはいけない!」
「人質?」
「罪のない子供達だ」
アメジストはとっさに言い訳をして、アンバーの方を凝視しました。
「…分かったよ」

「アンバー、別の場所で戦いましょう。建造物の無い場所がベストです」
「この辺で建物が無い場所か…山とか平原とかか?」
アメジストとアンバーは、戦闘場所の相談をし始めました。
「海岸や山だと、観光客も多いでしょう。大海原や平原だったら、多少の人は居ても配信者とか芸能人でしょうから、攻撃は交わして逃げて行く事が可能の筈です。」
「じゃあ、平原にするか?そっちの方が戦い易いからな」
「じゃあ、そうしましょう」
アンバーは、アメジストを連れて国境付近の平原へ向かいました。
「平原ですか…メンバー達と修行していた思い出が蘇りますね」
「あの時は、まだ駆け出しで…ウッ、止めろ…!」
アンバーは、昔の出来事を思い出そうとすると苦しみ出しました。
「(呪われたメンバー達は、必ず助けます)」
平原に向かう二人をベージュの肌、青色の目、赤い髪色、痩せ型で柔らかい物腰の正直者の警察官は追っていました。
「ホシを発見!2.5次元と三次元国の国境付近の平原へ移動中。尾行します!」

「平原に着いたな」
「ココなら人は居ませんし、心置きなく戦えますね」
平原に着いたアメジストとアンバーは、辺りを見渡しました。
「じゃ、一対一の勝負だな…」
「ちょーっと、待って下さーい!」
二人の背後から警察官が現れました。
「警察?!」
アメジストは、目が点になっていました。
「俺達、今、2.5次元国で指名手配されてる…殺人未遂の罪とか訳分かんない理由で…」
「濡れ衣を着せる悪党も居る物ですね…」
「そこに居るのは、指名手配中の林檎王子のメンバー、アンバーですね!パズルのメンバー殺人未遂容疑で逮捕します!」
「??」
アメジストは目が点になっていました。
「だから、言ってるだろ!何で俺達がスカイって奴、殺さなきゃならないんだよ?!どーなってんだよ!?」
「お巡りさん、お名前は?」
アメジストは、警察官に名前を聞きました。警察官は、アメジストの所へ近づきました。
「貴方は人質の一人の様ですね。僕はベガと言います」
「ベガ、スカイは無事です。俺が知る限り、彼に対する襲撃事件とかはありません。」
アメジストは、ベガを説得し始めました。
「あれ…?おかしいですね?聞き込みの情報に寄れば、スカイさんは毎日のように何者かに襲撃されて居るとの事ですが…」
「ベガ、多分、デマだと思います。それにパズルのメンバーの実力で危ない目に遭う戦闘は殆ど無いかと…」
「いや…スカイって人を初めとするパズルのメンバー達がスノーって人を幽閉して虐待しているってデマを林檎王子のメンバーがバラ撒くぞって脅しているって情報を聞いたからつい…」
「安心して下さい。デマです」
「分かりました…ただ、アメジストさんは窮地みたいですね。僕も参戦します!」
ベガは、アメジストの様子を見て参戦しました。

「…警察は、有りもしない理由を付けて俺達を脅す存在かと思っていましたが、実際はフェイクニュースに踊らされて困っていただけなんですね。疑いが少し晴れた様です」
アメジストが警察に持っていた疑いの感情が少し晴れました。

11/2/2022, 10:18:35 AM