頬を白魚のような両手で優しく包まれ、輪郭を指でなぞられる。「かわいいひと。」甘い蜜のような声を耳元で囁かれる。『天上の花』そんな言葉が頭を過る。蜜のように甘く、天女のように美しい女性。それが、彼女で在った。遊女に惚れ込むとは、愚かな自覚がある。それでも彼女と過ごす一時は、本当に幸せで在った。
1/4/2024, 2:30:38 PM