牛が鉄になるくらいの時間を、木簡がディスプレイになるくらいの時間を、三十一文字が三分間になるくらいの時間を、言葉は旅してきたのだ。鉄が、ディスプレイが、三分間が知らない何かに置き換わるくらいの時間をそうしてまた、言葉は旅してゆくのだ。誰かが紡いだ素敵なかけらを宇宙の隅に取りこぼしながら。
2/4/2024, 7:12:38 AM