Nissi

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 またね、という声に僕は引き留められた。
 後ろへ振り向いた先、そこには誰もいなかった。

 翌日の帰り道に僕は同じ声に引き留められた。その声はどこか聞き覚えがあるが思い出せない。
 やはり振り返っても誰もおらず踏切だけが見えた。

 踏切を通り過ぎ、後ろから声聞こえた
 それはあの人のではなく、カンカンと鳴る踏切の声だった。
 今日はあの女性の声が聞こえなかった。

 今日は電車が通るのを待っていた。
 止まって気付いたが踏切には花束が置かれていた。

 それ以来、ワンピースの女性の声は聞こえなかった。


 ───あれ?

8/6/2025, 12:09:34 PM