時雨

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君が紡ぐ歌

余談
ここでは「君」が主人公になりその人の視点で書くことが出来る小説や詩だが、世の中には色んな紡ぐが存在しているのをご存知だろうか。
幾つか候補をあげてみよう。人生を紡ぐ、言葉を紡ぐ、物語を紡ぐ、日常を紡ぐ、幸せを紡ぐ、人と人を紡ぐ、など比喩的な表現が多いが文章に表すと何となく分かるのもあるのではないだろうか。
ましては人生や物語などの比喩的な言葉は想像力を持ってしても生きてる年月が少ないものには分かりえないことも多くある。
だが日常や幸せ、対面などの比喩的な紡ぐはスグ身近にあるものだが深く考える事が殆どないのも事実である。

ここでは題名について私なりの考えを小説として書いていこうと思う。

考察
君が紡ぐとは貴方が創りだした物語、人生を見守っている視点の事ではなかろうか。
幸せや願いも含まれる一方で期待や不安も大きく親の視点と親友、愛する人の視点では大きく異なる部分も大きいと考える。
更にいちばん重要なのが「歌」の部分である。
親視点で考えてみよう。 親にとって1番心に残る歌は人気歌手が歌うものや自分が好きな歌ではなく、親の誕生日や自分が卒業式の日にサプライズで親の為に一生懸命自作して作った我が子の愛のこもった歌ではなかろうか。
日々の忙しい中でも最高の笑顔をくれる宝物であり常に傍にいてその子が紡ぐ糸を支えてきた親にとっては命と同じくらい大事な物である。
次に親友、愛する人の視点で考えてみよう。
親よりは遠い存在であるが、悩んでいた時の心の支えになり人生の彩りを与えてくれる大切な存在であることは間違いないだろう。画面越しではなく対面で日常を一緒に紡いでいくなかで思い出として残る歌や苦い経験として残る歌などはやがて自分よりも大切な命が宿る頃に思い出として紡がれていく。


真理
君が見た相手は一見他人の様にみえるかもしれない。
だが、関わる回数が増えると発見や気づきが多くあり成長を促す存在や将来を誓い合う仲になる事も多くある。
そんな時に親から受け継いだ考えや世間に対する偏見の目を相手に向けるのではなく自分が歩んだ紡ぐ歌を聞き硬く結んだ糸を解ける様な人になって欲しいと願う。
また、人と人を紡ぐ歌は巡り巡って自分の幸せを願う応援歌になることも忘れないでいたいものである。

それでは我が愛しの猫が散らかした糸を紡ぐのでこれで失礼する。



番外編
「やれやれまた散らかして、、」

「君は解くのは得意だが紡ぐやり方を教えてやらなけれ ばならないな、、、」

「ん?なんで君はそこにいるのかな?」
「まさか、爪が引っかかって君ごと毛玉になるなんて
困った子だな、、」

「ほら、大人しくして、、」

「でも君をあの雨の日助けたお陰で僕の物語はまた新しい糸で紡がれていく気がするよ。ありがとう。」

そう言うと君は嬉しそうに「にゃー」とないた。


[完]




10/20/2025, 9:39:33 AM