金蝉子

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『優越感、劣等感』


私は臆病者だ。

何をするにも他人の目を気にしたり、余計なプレッシャーを自分にかせてしまったりしている。


私の学校の体育で器械運動という種目があった。

私は全くできない。という訳では無いのだが。なんというか、こう、やりずらい。
男女合同というのもあるかもしれないが。

前転や後転、側転など失敗したり不格好だったりするのではないか。


下手くそだ。
こんなことも出来ないのか。
みっともない。

実際に言われている訳でもないし、特別視線が私に向いているという訳でもない。自意識過剰だということも重々承知だ。

でも尚、恐れを離すことが出来ない。



妹の通知表の結果が帰ってきた。

彼女は私が越えられなかった壁を易々と超えてゆき、私が中学時代得意だったとする数学の内心をも越して見せた。

なのに私に数学の問題を訪ねてくる。


私以上の評価を持つ人がなぜ己以下の人に質問をするのか。
素直でない私は嫌味と受け取ってしまう。

彼女はそうは思っていなくとも、私がそう思ってしまう。


父や母も普段はちゃんと物事をこなすと褒めてくれることはあるが、
妹がこの内心を持ち帰ってからは、私に対して「おまえもこれくらい」という視線が向いているように感じる。

そこで私は勉強すればいいわけだ。

なぜ私が勉強をしないのか。


別に勉強をしていない訳でもないが、自分で首を絞めているとわかっていても

最後の最後までやりきることが出来ない。




私の妹はいわゆるコミュ障というものだろうか。他人と話すのも苦手だし自分の意見も周りに通そうとはしない。

だが何故か彼女は、他人の目は気にしないのだ。


彼女が言うには

自分の知り合いから見られるのはいやだが、赤の他人からどう思われていようが関係ない。


のだそうだ。

私にはそれが理解できなかった。

というかそれを享受できなかった。


そういった点が優秀な彼女と粗悪な私との差なのだろう。






結局私は何が言いたかったのだろうか。

7/14/2023, 8:39:56 AM