微睡みの中

Open App

【#26. 安心と不安】
私は心の憎悪と共に夜を過ごす。あなたはどんな時だって一緒って言ってくれたよね、?終電真近で私が「ちょうど近く寄ったのよ。」って言っても、嫌じゃない?私があなたに縋ってもあなたは私を見てくれるの?私があなたを求めてもあなたは返事をしてくれるの?1歩私たちの関係を進めたって急に冷たくならないよね、?
日はとっくに暮れていて机の上に転がる風邪薬やら頭痛薬やらを薄目に見ながら、ベットに横たわっているのに螺旋階段から落ちるような感覚に喉の奥からこぼれそうなものを抑えていた。でもやっぱり溢れでて、机の上にある風邪薬を、プチ、プチ、プチ、プチ、プチ…………

どれくらいだっただろうか。気づけば日が少し見えていたはずの外は私の心を写すかのように抱えていた憎悪が焦燥へと変わっていった。今日何もしてない、と流石に休みの使い方に呆れた私はいつもの黒いショルダーバッグとスマホと風邪薬を持って焦燥の街へ飛び出した。何も考えずに。

気づくと何度も来たことのある彼の家の最寄駅に着いていた。周りを見渡すと歩道の端に並ぶ木々にイルミネーションがされていて、笑顔で溢れていた。私はそれを見てひとつ風邪薬をプチッ。

気づくとやはり彼のマンションに着いていた。私はただボーッと歩いていただけなのに。手が勝手に動いてしまった。この焦燥感から抜け出したくて。インターホンを鳴らし、とりあえず彼に家に入れてもらった。


彼はやっぱり私が来てくれたことが嬉しかったようで
「なんで来たの?」とちょっと低い声で聞いてきた。そういう落ち着いた感じをわざと出しているんだな。そう感じて私も返す。「あなた、私の作った料理好きでしょ?」と来る途中で寄ったスーパーのレジ袋を見せた。「今日はね、」と話そうとすると視界の端で写った脱衣所からはみ出した女の下着。そうだった。私何で忘れてたんだろう。そうすると彼は「まぁいいや、とりあえず入りなよ。君の作ったご飯が食べたい。」と焦ることもなく普通の声で言ってきた。私が別の女の物の存在に気づいているのを知らないかのように。

食事も済ませ、ソファに二人で座る。テレビには街がイルミネーションで彩られている様子が報道されていて、私は彼に聞いた。「私のこと嫌いじゃない?」「なんで?」「分からなくなったから、」「そっか。」「私とずぅっと一緒だよね、?」「」「うん」質問しては答えを聞いて、質問しては答えを聞いて、、、私は心の中で渦巻いていたものが霧がかかるのを実感していた。

「私のこと好き?」
彼は遠くを見つめて「好きだよ。」そう言って彼は「シャワー浴びてくるわ」といって私から離れていった。
でも私知ってた。もう私のことアイシテくれないんだって。でも心の奥では安堵と溢れる愛で埋め尽くされていって、黒いショルダーバッグから風邪薬を取り出してプチッと、、、、、、、もうないんだった。

私はシャワーを浴びてきた彼に「終電見逃しちゃった、」とわざと言った。彼は快く受け入れてくれた。シャワーを浴びさせてもらってひとつのベッドに入る。私は螺旋階段の焦燥をチラチラと見ながらそれを潰すかのように彼の腕に抱きついて眠りについた。

1/25/2026, 2:28:54 PM