突然降って湧いた、怪異なるもの。一度犯した過ちはきっと、死ぬまでついて回るのだろう。墓場から産まれた赤子の片目を潰してしまった罪と罰。それは、僕が一瞬にして水と化して消えてしまうまで続いた。助けを求めて伸ばした手は「じゃっ、」という何とも短い返事でもって応えられた。嗚呼、僕の人生は一体何だったのだろう。……これで少しでも何かが報われるのならば、それで構わない。痛みを伴う別れは、存外呆気ないものだった。
3/10/2025, 2:53:04 AM