暗い、暗い、海の中をただひたすらに落ちていく私。
どうしてこうなったんだろう。あの時間違っていなければ
なんて..後悔していることが、頭の中に流れてくる。
きっとこれは俗に言う走馬灯なのだろうか。
もう時期私は、息も続かなくなり死んでいくだろう。
このまま死んだら私は、魚の餌となり海の藻屑となって
暗いこの海の中で消えていくのだろう。
そう考えてた矢先、行きも絶え絶えになり、溜め込んでいた酸素を全て吐き出してしまった。突如とくる苦しみにもがき、僅かに残った力で腕を海面の方へ向けあげた。
助けて。まだ死にたくない。私には...私には、まだ...まだ..
そんな思いも虚しく、意識がだんだん無くなり、全身の力が抜け、闇の底へ消えていくように落ちてゆく。
その時だった。誰かが彼女の腕を掴んだのだ。
そして力強く、闇の底から引き上げていく。
それはまるで、絶望を希望へと変えていく、一筋の光のように見えたのだった..
11/5/2023, 11:35:19 AM