題【さよならは言わないで】
「お母さん、行ってきまーす!」
「あら、莉緒早いわね。行ってらっしゃい。」
ガチャッ
「おっと!」
「わぁ!?って、かいくん!?」
「ふふっ、おはようございます。莉緒さん。」
「お、おはよう?どうしたの?」
「あの、一緒に行きたかったので。久しぶりに。」
「へ?」
あっ、そっか、小学六年生までは一緒に登校してたんだっけ?
「ご一緒させてもらってもいいですか?」
「うん。もちろんだよ!」
「ありがとうございます!」
か、かっこいいな~。
・・・
「莉緒さん。」
「なに?」
「えっと、また、一緒に学校に行きましょう?///」
「うん!もちろん!私もかいくんとまた行きたいな。」
「ありがとうございます。」
・・・
「クラス、また一緒で嬉しいな❤️」
「俺もです。たくさんお話しましょうね!」
「うん!」
「あっ、教室に着いた。ちょっと早すぎたね。」
「そうですね~。」
「!おはよう。隼人!」
「ん?あっ、おはよう~。莉緒!」
「おっは~!て、あっ!おはよー、かい!」
「名前を覚えてくれていたんですね。」
「もちのろんだよ♪」
「ふふっ。ありがとうございます。」
「良かったね。かいくん!」
「はい!」
「莉緒?もしかして二人できたの?」
「うん。家が隣だし、小さいころはよく二人で登校してたんだよね!」
「そっか、、、」
?どうして悲しい顔をするんだろう?
「あっ、準備するね!」
「うん。分かった。」
そして、自分の席に戻ろうとした時。
ドンッ!
教室で走っていた男子にぶつかっちゃった。
やばい、ぶつかる!
「きゃっ!?」
「っ!莉緒さん!?」
トン。
「えっ、痛くない?」
「だ、大丈夫ですか?」
「うん。ありがと!ってわぁ!?」
「えっ?どうかしましたか?」
か、か、か、顔が近い!
あっ、そうだった。かいくんは私との距離感がおかしいんだった。
いやでもこれは論外!
「だ、大丈夫だよ。顔が近くて、びっくりしちゃって。でも、助けてくれてありがとうね!」
「怪我がなくて良かったです!」
「う、うん。」
「ごめんなさい!莉緒さん。ぶつかった!」
「大丈夫!怪我してないしね!」
「良かった!」
「て、あっ。///」
隼人と太陽くんが見てた。
「あ、あの。そろそろ離してくれない?///」
「え、あっ、ごめんなさい。///」
「大丈夫!本当にありがとうね!」
「はい。」
「莉緒。ちょっと、ごめん。」
ドタドタッ!
「えっ。隼人!?」
「…。」
「やっちゃったね~。莉緒ちゃん。」
「えっ、えっ?」
「行きましょう。莉緒さん。」
・・・
ーそして放課後ー
「すみません!莉緒さん。今日、俺習い事がありますので、さようなら!」
「あっ、うん。」
さようなら。
私の一番苦手な言葉。
だって、それ以降なかなか、かいくんに会えなかったから。
「ねぇ、かいくん。さよならって言わないで。」
「えっ、?」
「だって、もうかいくんと別れたくなんてないから!」
「っ!/// はい。俺も、莉緒さんとはもう、別れたくないですから。」
「約束、ね!」
「はい。約束です!」
12/3/2024, 10:49:08 AM