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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第三十六話」

志那達は、階段を降りながらその階に居る敵陣を倒して行きました。
「倒せー!」
「危ない!鋼吹雪!」
志那は、とっさに鋼吹雪を繰り出しました。
「やった!成功した!」
「志那、ナイス!固めちゃえ」
スモークは、すかさず凝固術を繰り出しました。
「危ないマリモみたいですわね」
梨々華は、凝固術で固まった敵を見るなり言いました。
「…!良い事を思い付きましたわ。皆さん、話がありますの」
梨々華は、四人を呼びました。
「何?話って」
「城に居る敵陣を、鋼吹雪と凝固術を使ってトゲトゲのマリモみたいにして外に転がす作戦ですわよ?」
「外か…!成程ね!一気に外の敵もやっつける作戦って事?」
スモークは、楽しそうに話に乗りました。
「梨々華、外に転がすのは誰がやるのよ?」
「志那、さっきの一人でに武器が戦う術は、誰がやってました?」
「俺の術を使えって事だな。だけどな、そんな事したら壁に穴が開くぞ」
「そこは、壁を水みたいに出来る人が居るでしょう?」
「大丈夫だ。マリンフロアは壁にも転用可能だからな」
「梨々華、天才じゃん!早速やってみよ」
志那達は、嬉しそうに作戦を開始しました。
「倒せー!」
「やかましい武士だな、全く。ダークワームホール!」
ノアールは、黒い異空間の入り口を出現させて、黒い電磁波で敵を消して行きました。
「危ないで?えらいモンが転がって来よったよ?」
スノーは、ノアールに注意しました。
「えらいモン?…何やアリャ!?」
城の方から、鋼吹雪に刺さり、凝固術で固まった敵陣達が転がって来ました。そして、転がって来た敵陣達は、見事に味方にぶつかって行きました。
「あの子ら、力を合わせたらこうなるんやな…」
マゼンタは、感銘を受けていました。
「マッズ。早く逃げるぞ」
「オイ、饅頭。何か知っとるみたいやな」
マゼンタは、手下の一人を掴みました。
「アイツ、捕まったか…」
「ワイに構わず逃げてくれー!」
「おーっと、仲間は全員捕まえんとな」
マゼンタは、手下全員を宙に浮かせて、自分の元に引き寄せました。
「?!どうなってるんだ?」
「俺の術、サイコワールドや。冥土の土産に教えたってもエエで」
マゼンタはそう言うと、念力で饅頭達を捻り始めました。
「い、痛い!」
「俺の可愛い弟子に回帰光玉ブツケたん誰や!?」
マゼンタは、低い声の調子で饅頭達を尋問し始めました。
「回帰光玉?そんなの知らないな…」

10/4/2022, 10:30:35 AM