蓮雪憶

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【明日、もし晴れたら。】

今日は夏休みに入って2週間は経った頃。
明日は町の夏祭りだ。
去年の夏祭りは雨で中止になってしまった。
今年は晴れてほしい。
なぜなら、明日もし晴れたら…



毎年、俺は友達と行っていた。
小中と同じ学校だった、中嶋と永瀬だ。
中嶋と永瀬とは、ずっと仲が良くずっと一緒だ。
高校も同じところを受験する。
そのくらい仲良しだ。
中学最後の夏祭りはこいつらと過ごす…のではなく、今年はとある女子と行くことになった。

夏休み中の話だ。
中嶋と永瀬、俺はサッカー部だった。
いつものように練習をして、3人で帰ろうと準備をしていると、マネージャーの雨宮が、俺に話しかけてきた。
「今度の夏祭りって行く?」
俺はびっくりした。
雨宮とは、中嶋と永瀬と同じように
小中一緒で、仲良かった。
でも、中学に入ってから雨宮とは話さなくなったからだ。
俺は、少しぽかんとしたが「うん」と答えた。
雨宮が「一緒に行かない?」と聞いてきた。
俺はまた、ぽかんとした。
雨宮が俺の顔を覗き込みながら俺の名前を呼ぶ。
俺は、ハッ!として「ごめん、いいよ行こう」と答えた。

中嶋と永瀬と行く予定だったが、
帰ってる途中に謝った。
もちろん、2人は許してくれた。
でも、そのあとからかってきてすごくうざかった。
俺は、2人を許さない。

明日がその日だ。
中学最後の夏休み。






明日、もし晴れたら
  俺の9年間の片想いが実るかもしれない。

8/1/2023, 8:15:15 PM