気分屋の現実逃避日記

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紅葉が一面に絨毯を敷く季節。
君があの花を見つめるから
僕はその花が好きかと問う。
どこか惹かれるから好きだと。
ほのかな安心感が僕を包んだ後
その花が姿を消すようなベンチに座る。
今度は君が僕を見つめるから
君の頬に手を添えた。
段々と頬が暖かくなってゆく君は
この香り…と一言。
あの花は金木犀と言うんだ。


              【香水】#32



君に暑い眼差しを送るアイツの隣で
海を泳ぐ。
アイツは月を照らし
人々に日差しを与える。
なんという完璧な奴なんだ。
そして
そんな隣でただ泳ぐだけの僕は-。
不完全な形にして不完全な存在。
ならばアイツを隠せばいい。
どうか愚かな僕をお許しください。
人を利用して
君に魅力を伝えようとしたことを。

-空に浮かぶ太陽は雲で隠され
  その雲は“天使の階段”を生み出した。




           【不完全な僕】#33

8/31/2023, 11:39:03 AM