真っ直ぐに窓ガラスの向こう、刷毛で塗ったような青空へと美しいグリーンとゴールドが混ざり合う瞳を向ける姿は美しかった。
艶やかな白く長い毛足をそっと指先で弄ぶと、ゆるりと振り返ってこちらを見返して、なあにと問うような眼差しを向けてくる。
どうしてこんなにも美しいのか。
神様が創り上げた最高傑作。
自然発生したなんて信じられない。
ガラス玉のようでありながら潤みのあるぱっちりとした大きな両眼も、小さな鼻と小さな口も愛らしい。
愛らしくないわけがない。
邪魔をしてごめんねと謝りながら手を離すと、すぐに興味が外へと向かう。
そういう素っ気ないところだって好きでたまらない。
外を飛ぶ鳥を追いかけてゆらりと揺れる長い尾にくふりと笑みながら、愛らしい子をもうしばらく見つめることにした。
#特別な存在
3/23/2023, 5:25:56 PM