魂がふるえた。
その声、その言葉、その身体。
一年会えなかった彼女は、まるで天使のふわりと現れた。
「あたしは世界一かわいくて大好きな君に会いに来たの!」
私の心はどうしても、彼女の隣にいるだけで、ただそれだけで幸せで、それなのに泣きそうでいっぱいになるのだ。その瞳はいつまでも私を優しく見てくれるから。
ぎゅうっと抱きしめる。懐かしい、春のような香りが私の脳と鼻腔をくすぐる。
「ね、約束したこと、覚えてる?」
私が言葉を発するより先に問われた。
忘れるはずもない。7歳の誕生日だった。
長いまつ毛を時々恥ずかしそうに伏せながら訊ねられた。
『ねぇ、オトナになったら………あたしと結婚してくれる?』
今日私たちがオトナになった日は、きっと運命が動き出した日。
あのとき私が頷くと、彼女は幸せそうに笑ってくれた。
「……うん、覚えてるよ。いつまでもあなたが大好きだから。」
「ふふっ。あたしもいつまでもいつまでも大好きだわ」
私の最愛の女の子
『巡り会えたら』
10/3/2023, 5:24:11 PM