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どれくらい時間が経過したやろか、煙草を吸いたくなって、ポケットに手を入れてライターを探しとると、めんどくさい事に語尾に星が付きそうな後輩が、やる気満タンでやって来た。

「おはようございまーす!お邪魔しまーす!先輩のとっても可愛い!生ごみ回収の後輩ちゃんですッと、うわぁ…先輩、床が血だらけじゃないッスか」
「おぅ…」

きちゃなぁ~いと、出入口らへんでごみ袋を持って、そわそわする後輩が後ろから、真っ赤になって横たわる芋虫状の奴を見て、顔をちょっぴり顔面蒼白させる。

「あらら、先輩その人、完全に〆ちゃったんッスか?」
「…へんわ」
「え、なんて?」
「〆てへんわ!ボケ!季節外れの木枯らしみたいに冗談寒いわ!」
「えー、でも心は小辛しっぽいですやん!…俺、例え上手ない?少しツラい先輩の事をこがらしって、ふふっ、あっ、でも血が…?」
「ブロークンハートに、風が沁みるわってか?アホ…よぅ見てみぃ、そいつの血やないわ」

実際に殴ってもない、怒りで手を握り締めた時にボールペンで怪我した傷口が開いただけ。予想より多く血が出たせいで、床が真っ赤な花畑やし、床のコイツはビビってまた気絶しただけ、頭痛いわ…

「ほんで、お前はなんでココに来たん?」
「…えーっと、リーダーがここの作業場に来たら面白いもん見れるゆーたんで、超ワクワクして参上したッス!がっ!?」

床に綺麗にスライドする後輩と、後輩のポッケから出てきてくるくる回るライター、また広がる新しい紅い花

「ちょい、お前殴っていい?」
「殴った後に言わんといてくださいよ!」
「おっ、ライターやん借りるわ」

煙草に火つけて、肺を煙で満たしながら心を満たす。はぁー、沁みる…

木枯らし(1/18)

1/18/2026, 12:46:36 AM