夜唄

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泣きじゃくりながら街を歩く。皆自身を軽蔑した目で見ていく。だが、街の灯りだけは自身の味方。
美しい光は自身を慰めてくれる。

『どうして……』

その声は静かに地面に消えていった。大好きな彼が居なくなってしまった。ひたすらに愛していた彼を…失ってしまった。

こんな自分を愛してくれていたのに。そんな時隣から話し掛けて来る声。

「笑、なぁに書いてるの」

『えっとね、街の灯りっていう小説。このアプリ結構使いやすくて』

そう、この話は全て自身の創作。全て。
彼は自身の友人。それ以上ではない。…もし、彼と一緒になれたなら、幸せなのに。そう思いながら、小説を書き綴る。

7/8/2023, 10:32:32 AM