まだ小学生の頃、僕は虫眼鏡片手に色んなものを覗き込んでいた。
ものが大きく見えたり逆さに見えたりしておもしろかったからだ。
そんなある時、授業で黒いものに焦点を当てると燃えるということを学び、休日に早速黒い折り紙をベランダで燃やして遊んだ。
しかし燃えた一部が風に乗り、なんとなく集めた葉っぱの山に導かれるように着地してしまった。
白煙が上がりパチパチと燃える葉っぱの山にパニックになったけどハッとあらかじめ用意しておいた二つの水バケツ全部ぶっかけてなんとか事なきを得た。
心臓がバクバクとうるさいほど鳴って、その場にへたりこんでしばらく動けなかったのをしっかりと覚えている。
この出来事は僕の中でしっかりとトラウマになり、今では虫眼鏡を持つことやたき火が怖くなってしまった。
だから灯油販売車が『かきねのかきねの曲がり角〜♪』と歌っているのを聞いたらひぃぃ……! と思ってしまうのだ。
もちろん、本物のたき火も怖いのだけどね……
歌が怖いなんて情けないからどうにか克服したいんだけど……できないかなあ……
10/6/2025, 2:00:41 PM