木弓るん

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ジャングルジム

子どもたちの笑い声に視線を向けると
そこは昔自分たちも遊んでいた公園だった
懐かしい気持ちになるが
記憶にある遊具はほとんど撤去されていて
子どもたちはベンチに集まって
流行りの携帯ゲーム機で遊んでいるようだ

時代の変化に仕方ないことと思いながらも
同時に寂しさもわいてくる

あの頃の僕たちは
ジャングルジムの上に集まって
他愛のない話をしたり
漫画の雑誌を持ち寄って回し読みをしたり
先のことなんて何も考えなかった
ただ、ジャングルジムの上は気持ちよくて
みんなと過ごす時間は楽しかった

時が流れて
僕は冴えないサラリーマンになって
ここを通ることもなくなったし
一緒に過ごしたみんなも
今どうしているかなんてわからない
なくなってしまったジャングルジムと同じく
僕たちの過ごした時間も
記憶から消えていくのかもしれない

9/23/2024, 12:40:29 PM