hashiba

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離したくないならそう誓えばいい、なんて身も蓋ないことをうっかり口にしそうになる。そんなこと、できたら今頃とっくにしていただろう。できないからこの人も不安なのだ。抱き込んだまま動かないその背中に手を触れる。たった一人のためにこんなふうに思い悩んで、随分と生真面目なことだ。思われる側として何か一つ、報いた方がいいのだろう。耳元に顔を寄せる。せめてこの次が確かにあるように、こちらから誓いを立てた。


(題:誰よりも、ずっと)

4/10/2024, 1:58:12 AM