いつまでも止まらない電車に乗っていた。
ぼーっと正面を見つめて
向かいの電車の窓を眺めてた。
なんでかいつからここに居たのかもう分からない。
もうどうでもよかった。
自分の頑張りと結果が追いつかないし
すぐに上手くなれる訳じゃなくて
勢いで家を出た自分に
両親はいい思いはしていないような気がして
実家にも帰れない。
だからこそ自分の避難場所が
欲しかったのかもしれない。
この電車にはきっと自分と同じ
避難場所を探す人達が集まっているのかもしれない。
ただそこに乗り合わせた人として
独り言のような会話して
去っていく。
途中で降りていく人もいれば
降りていかない人もいる。
ここに駅なんてなかったはずなのに
降りていくひとはみんな
嬉しそうな安心した顔をして降りていく。
自分にもそんな駅があるのだろうか
終点のない電車に乗って
今日も景色を眺めてる
─────『終点』
8/11/2024, 12:17:20 AM