「眩しく辺りを照らす太陽にも夜空に輝く満天の星々にも、私達の手は絶対に届かない。だから、既に定められている事は変えられる筈無いの。そうでしょ?」
「ううん、僕達には運命を変える力が有るよ。ねぇ、青い薔薇の花言葉は知ってる?昔は『不可能』だったけれど、実現してからは『夢かなう』だとか『奇跡』になったんだよ。この世界に絶対に叶わない夢なんて無い。自分を信じられないのなら、そうやって信じている僕を信じて」
そう言って私を撫でては、ふんわりと何処までも柔らかく笑う彼の顔が好きだった。どんなに後ろ向きになっても必ず前を向かせてくれる彼の言葉の一つ一つが大好きだった。
私、貴方に貰ったモノの全てを抱えて、絶対に貴方に会いに行くから。誰もがそんな事は無理だと言ったって諦めない。だって、叶わぬ夢なんて無いのだから。
『叶わぬ夢』
3/17/2025, 4:02:58 PM