Rei

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[曖昧なI]

それは永遠に続くかと思ってしまうくらいに目が合う一瞬が長かった。行き交う人は目を奪われる。
美しい華は、柵で囲い過ぎても枯れてしまう。
誰もが手を伸ばしてしまうほどの儚さを持つのは傾国の美女。
曖昧な色の空。
美しい湖。
彼女は、美しく水に浮かんでいた 、花と共に。
アリウムと黄色のチューリップ、キンセンカの花が浮かんでいる。
花言葉はどれも悲観したようなものばかり。
それは、まるで有名な絵画を思わす光景だった。
亡くなる前に、言っていたことは
「彼も月と虹は見たのかしら」どこか諦めたような微笑。
彼女の美しさは罪だったのか?

彼女に優しくなかったのは世界か、容姿か?

6/14/2024, 10:26:23 AM