アルベルト幸薄

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待っててと言われても困る。たかがコンビニに寄るだけだと思い何も持ってきていない。スマホがあれば時間が潰せるのにと思いながらあたりをキョロキョロし、とある車に目がとまる。「ドア開いてんじゃん。」その車は不用心にもドアが開いていた。ここは閉めてあげるべきか…。だけど閉めている最中に運悪くこの車の持ち主が帰ってきてでもしたら気まずいなぁ〜などと思いながらも閉めることにする。帰ってきませんようにと心で念じながらドアを閉めようとすると、車内がチラッと見えた。座席に血痕らしきものが見えた。ポンッと肩をたたかれる。思わずビクッとし、全身の血が一気に沸騰するような感覚に陥ったが、窓の反射であいつだとわかった。一瞬の恐怖から逆にイライラしてきた。思わずそいつに怒鳴りそうになったが、なんとか抑えた。あの時、もっとくまなく車内を確認しておけば、小学生の少女は今も元気に学校に登校していたのかもしれない。

2/13/2024, 2:14:07 PM