ピッピッピッピッ
一定のテンポで機械音が鳴る
この部屋には目覚めない彼と私しか居ない
早く目が覚めてくれないかと
何事もなかったかのように笑いかけてくれないかと
優しい声で名前を呼んでくれないかと
彼が事故にあった半年前から
ずっとずっと待っている
ピッピッピッピッ
ピーーーー
異常な音に気がつくのに時間がかかった
すぐにナースコールを押して
彼の手を握り名前を叫んだ
彼がいなくなってからの日々は味気ないものだった
前々から書いていた日記を振り返る
涙の跡が数ページにわたって残っていた
今日で日記を書き始めて1年になり
君がいなくなって50日となった
多分今日で日記を書くのは最後になるだろう
5/18 待っててね、すぐにいくから
5/18/2025, 2:41:04 PM