この部屋に閉じ込められて、どんなに時間が経っただろうか。
真っ白とも言えるし、真っ暗でもあるような気がする。今はその違いがわからなかった。
いかんせんこの部屋は、俺の頭をおかしくしている。
脱出は不能だ。窓もドアもない。あるのかもしれないが、俺にはその場所がわからない。
歩くことはできるが、得体の知れない浮遊感や不快感に襲われるので控えることにしている。
いつからか動くこともやめ、諦めて床に伏している。
だって出られないのだからしょうがない。
腰を上げ、数十歩歩くが、やはり何もない。
ほら、もう出られないんだって…、…!
手に冷たい感触、壁だ!
なんだ?なんで?
壁を伝い少し歩くと、別の感触が現れた。
押してみると、外に出た。
砂浜だ。
「へへっ、なんだよ…!」
バカみたいだ。
俺は自由になった。
近くの人間を探そう。
『身元不明の男の遺体が浜で発見されました。死因は餓死だと推定されていますが、現在調査中です』
お題「無色の世界」
4/19/2026, 7:26:13 AM