t「一輪の花」
君から渡された花束の最後の一輪の花が枯れようとしている。
震える声と共に渡された綺麗な花束を喜んで!と受け取った。
あの時からそんなに時間が経っていたんだと感慨深く思う。
渡された日から綺麗な花瓶に飾って、毎日眺めてはあの日の事を思い出して笑みがこぼれた。
その花も最後の一輪になってしまった。
スマホを取り出し色々調べ、どうしようか悩んだ結果、最後の花は栞にしようと思う。
それならお手軽に運べるし、肌身はなさず持ってられる。
家の外では飾った花を見ることが出来なかったがこれなら持ち歩いていつでも見ることが出来る。
きっと君も、これを見た時はあの時の事を思い出して少し照れてしもうかもしれない。
2/24/2025, 9:39:20 PM