永遠なんて、ないけれど、なぜだか僕らは永遠を知っている。
ちょいと椅子を引きずってみるみたいに、もしくは、芥子の実を奥歯で嚙み潰してみるみたいに。『右足を前に、その次に左足を当然かのように出してみるみたいに』なんて言っても良いかもしれない。この種の論争に善し悪しの差異はなくて、せいぜいがところ永遠を求めるか拒むかみたいな、さしあたりどうでも良い派閥が生まれるに留まる。
僕らが想像できる永遠はどういう物かと言うと、僕の勘定によれば、それは以下の三つに限られる。
その一、スマホのキーボードを用意してもらって、無能判官よろしく『あ』を連打する。
その二、ロマンチックな恋を想像してみる。
その三、おしまい。
少なすぎるだろうという向きには、苦し紛れの屁理屈みたいになるがご紹介したい。
つまるところ、人の想いは永遠ということになる。
もちろん、矛盾はいくらでも出てくるわけで、過去の人類は現在の人々を恨めないし、仮に僕が蘇我入鹿あたりを恨んだとして、大化の改新みたいな類は僕の仕業ではない。人生間を超えた大恋愛は早々拝める物ではないし、その当事者になる可能性はさらに低い。
だから僕は、もうしばらくは永遠について考え込もうと思う。
ちなみに、そのしばらくという物も永遠ではないとなぜだか僕は知っている。
お題 : 永遠なんて、ないけれど
9/29/2025, 9:06:23 AM