僕は生きていない君の方が好きだった。
大きな瓶の中で何もできず、ただ丸まって浮いている君が好きだった。僕から見たその姿は男でも女でもないまるで神様のようだった。
でもある日教会の倉庫から君がいなくなっていた。僕は必死になって君を探した。
君は教会で1番大きなステンドグラスがある部屋で、教祖様の足元で虫のように蠢いていた。辺りには君を守っていた液体が飛び散っていた。
教祖様は僕に言った。此奴は神に化けた悪魔であると。
僕は神様に願う。どうか、此奴が、死にますように。
6/3/2023, 7:27:12 AM