サチョッチ

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「お前さえいれば僕は何もいらない。」

彼は私を抱きながら外を歩いている

風に乗って花の香りがする

頭を撫でられる手の感触

私をすっぽりと収める彼の華奢な腕

彼は私のため、私は彼のための存在だった

「お前が僕を受け入れてくれるなら、僕はこの先も今の自分を受け入れられる。」

彼が私にすがるように抱きつく

「たとえ首がなくとも……」

心から私を信じる彼の姿が、私には暗闇に沈んで見えなかった

4/20/2023, 2:02:55 PM