NoName

Open App

快晴

学生の頃
プール授業があった日
朝からまるで遠足前みたいにそわそわして
全員はしゃいでいた

恥ずかしい、と女子は背伸びして騒ぎ
男子は整えた髪を気にして触っていた
空はからからに青く晴れ渡って
眩しい太陽は、水中から揺らいで見えた

どこまでも暑かった
どこまでも爽やかだった
どこまでも青があるように思えた
それはあまりにも刺激的な気がした

プールサイドを駆けた先
青に思いっきり飛び込んだ先
冷たくて音が聞こえなくなって
地球の中心が見えそう

痛みさえ感じず
呼吸さえ必要とせず
私たちはどこまでも行けると信じて疑わず
一瞬、軽くなる

現実に引き戻されて
一気に息苦しさを感じる
上には快晴がひとつ
きっと隣町よりも遠くまである

終わってしまえばそれっきり
次の授業ではゆるゆると
夏の快晴に意識が溶けて
しばらく、全てを託してしまえ


がさがさ、とん、こっこっこっ
ねーねー、あー、えー、やばあー、ふふふ
さあさあさあさあ、さらさらさらさら
みーんみーんみーんみんみんみんみん…

たぶんずっと
快晴に落ちていくの

4/13/2026, 12:19:34 PM