まろやかな眩しさと暖かさで目が覚めた。
しばらくまばたきを繰り返すと、心電計の静かな拍子と青白い光に気がつく。また、朝が来た。
夜勤の見回りのままこの部屋で寝落ちてしまう癖を、そろそろなんとかしなければ。
君の手をきつく握りしめたままの右手も。
手をほどき、自分の腕でぐしゃぐしゃになったシーツをお気持ち程度に直す。涙が落ちたからだろうか、白衣がところどころ濡れていた。
カーテンを開け、改めて君を見やる。
今日も目を閉じたままの君は、
いつになったらまた笑ってくれるのかな。
背中に当たる温もりを、君に移せたらいいのに。
テーマ【朝日の温もり】
6/9/2023, 2:24:15 PM