今日はいいことがあった。
今日は幸せだった。
…でも、明日は?
明日はどうだろう。
生まれてこのかた幸せが続くと言うことがあっただろうか。
一日幸せになったなら次の一日は不幸になる。
嫌だな。
怒られたくない。
悲しいおもいなんてしたくない。
今も私は足元を見ている。
明日不幸になったら、その次は?
その先は?
前を向いて歩いたことなんて一度も無い。
常に明日の事ばかり。
明後日は?
明明後日は?
考えたことなんてなかった。
少しだけ、前を見てみようか。
今歩いているこの道がこの先どうなっているのか。
このまま真っ直ぐいくのか、曲がるのか、分かれ道があるのか。
顔をあげた。
そのまま歩いてみた。
ずっと足元を見ていたからか前を見ながら歩くと転びそうになる。
それでも、下を向き壁に頭をぶつけるよりはずっと良い。
そうしてだいぶ歩いた。
前を見ながらずっと。
突然足が重くなった。
歩きたくなくなった。
だって、見てしまったのだ。
この先ずっと歩くと道がなくなる。
どうして?
戻りたい。
初めて思う。
後ろにふりかえって驚いた。
道がなくなっていたのだ。
それなら戻れなくて良い。
ここにいよう。
そう思って座ろうとするといきなり道が崩れた。
そうか。
再び歩き始める。
止まることも戻ることも出来ない。
この先を知った。
もう歩く道が無いことを知った。
それでも自分から道をはずす勇気はなかった。
明日に向かって歩く、でも
読んでくれてありがとうございます。
こんな暗くするつもりじゃなかったんですけど終わり思いつきませんでした。
(少し解説)
真面目に生きていたはずの主人公。
それなのにこの先お先真っ暗。(道がない)
それを知っているのに自分から道を踏み外す(犯罪をおかすとか不真面目(不良)みたいなものになる)勇気がない。
「止まれない」「戻れない」は成長しないこと。(身体)
1/21/2025, 9:57:35 AM