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“ココロオドル”

何かあったかな。
そうだな、私にもなんだかよく分からないけれど。
喉の調子が悪くて何度も咳き込む私を心配して『大丈夫?』って顔を覗き込んでくれた。
顔を上げたら、貴方と目が合った。
私の唯一の友達とよく似た、優しそうな目。
あんまりにも不意だったから、心臓が跳ねた。
隣を歩いてくれていた貴方が、いつもよりも近くて。
優しすぎる貴方にはそんなつもり全くないんだろうけれど、私は時々、私の心が貴方の手の上で踊らされているような気持ちになってしまう。
でも。
それでも。
貴方と少しでも日々を共有させて貰えるのなら、一向に構わないのだけれど。

10/9/2024, 3:40:53 PM