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お題/快晴

 晴れ渡る青空に、君の髪が煌めいた。眩しい太陽が照りつける。君は笑って僕の先を歩いた。
「暑いね」
「……そうだね」
 僕は溶けかけたアイスを一口齧りながら、楽しそうにはしゃぐ君を見つめる。
 こういうのもたまには悪くないな、なんて、柄にもないことを思う。
「楽しそうだね?」
「それは君でしょ」
 前を歩く君を追いかけながら、僕は返した。
「いーや、きみもだよ」
 その言葉に思わず顔をあげると、鼻先が触れそうなほどに近い距離に君の顔があって。驚いた僕に、君は、言った。
「好きだよ」
 溶けたアイスが地面に落ちる。熱い顔は、きっと気温のせいだけではなくて。それを誤魔化すように、僕は「暑いね」と呟いた。

4/13/2023, 1:48:06 PM