どうやら失われていたらしいと気づくまでに今日まで掛かった。などと言ってまた明日も同じように「どうやら失われていたらしい」と気づいてみせるのかもしれない。驚きと希望と悔恨に満ち満ちた傷ましい顔で。さながら脱皮のように、割れて崩れ落ちる己の仮面を指差し笑いながら。きっと失われた時間の中に、狂い続けた時計の合わせ方を置いてきてしまったのだろう。
5/13/2024, 4:37:10 PM