3ヶ月弱に渡るドラマの撮影。
1日が終わり、疲れ果てて眠りについては起きてすぐまた撮影。その繰り返し。
忙しさに追われてがむしゃらに駆け抜けたあの夏。
楽しいときも苦しいときもいつも隣に居たあの人との日々は思い出すと夢だったのでないかと思う。
役とも現実とも区別がつかないようなじゃれ合い。愛を囁き求め合う。
気付けば始めの頃とは想像も付かないぐらい急激に距離も縮まって。
中盤に差し掛かる頃にはまるで、元から恋人同士だったみたいに気付けばどこかに触れ寄り添うようにふざけ合ってた。
劇中での目も合わせれないような恥ずかしくなるほどの度重なるキスシーン。
何度も何度も本気でぶつかり合い繰り返し撮ってるうちにこれが演技なのか現実なのか錯覚するほどに近く存在を感じるようになってた。
終わりに差し掛かるのが本当に嫌で毎晩お酒を飲まないと寝れなくなっていた。
そんな俺の変化にいち早く気付いて寄り添ってくれるのもあの人だった。
他愛もないことで笑って目の前に居れば構ってほしくて悪戯ばかり仕掛けた。
何をしても笑って受け止めてくれるあの人に甘えてばかりいた。
一緒に居るのが楽で、楽しくて居心地よくて落ち込んでるときは誰よりも親身になって側に居てくれて笑い合って。
そんな今は横を見てもそこには居ない。
会おうなんて約束しなくても会えたし、顔が見たければすぐそこにあったあの時はもう消えてなくなってしまった。
今だって電話掛けて「逢いたい」なんて漏らしてしまえば、あの人だって忙しいのに少しの時間を見つけてでも駆けつけてくれる。
それはそれで幸せなんだけど。
…まるであの時が夢であったかのように。
寂しいんだ。
あの人に触れたい。
(夢の断片)
11/22/2025, 9:37:23 AM