→短編・それぞれの進路
大学生時代のことだ。
友人の一人が「あの夢のつづきを探しに行ってくる!」と高らかに宣言して、大学を休学しインドに旅立っていった。
自分探し系に目覚めちゃったか〜と大多数が彼を笑いものにする中で、タテノくんだけが目を輝かせて賞賛していた。
「すっげぇ活力! ―ってか、『あの夢の続き』ってことは、他にも何か夢があるってこと? いいなぁ〜、叶えたい夢が多いって! 人生希望だらけじゃん」
大学卒業後、自分を含む大多数は就職した。夢の続き経由インド帰りの友人も同様である。
唯一、タテノくんだけが大学院に進み、脳科学の研究に励んでいる。希望と夢がどれほど人の活動力になるのかを測定しているらしい。
テーマ;あの夢のつづきを
1/12/2025, 3:59:55 PM