散々な幸福

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鐘の音がする。
今年がしぬんだ。

追悼のお蕎麦を食べながら、更にこんな時間にお餅までつついてしまう悪い子の私にも、明日はやってくる。

そこにもう「今年」はいないけれど。

欠伸を噛んで、知らない芸人がカウントダウンしているTVを消して、炬燵に肩まで潜り込んだ。
歯磨きしてないし、電気つけっぱなしだし、食べたばっかりだし、そのお皿は出しっぱなしだ。

でもなんだか、なんだか。
今年の死に際をゆったり迎えたくて。

なんだかんだありましたが、お前はいいやつだったよ。

微睡みの真ん中でそんなことを思ったりして。
今年最後の自分は詩人のようだと少し笑った。

さようなら、バイバイ。

8/5/2024, 2:14:49 PM