真夜中の街に繰り出すのが好きだった。何をするともなく、ただ無目的に歩き回って、真夜中の街の住人と肩を並べてみるのが好きだった。
そんな私の厄介な敵が補導――私はそれを恐れることができるヤングなのだ。
中学生だね、高校生だねと好き勝手に尋ねてくる彼らは仕事熱心で、氏名と学校名を絶対条件に、答えるまでは今夜は帰したくないと言わんばかりに立ち塞がる。
厄介なのだ。大変なのだ。
でも私は今日も真夜中の街にヤングの象徴、セーラー服で出かける。
私の居場所はここじゃない。
でも私の居場所、たとえば彼らの言う学校では、私は特別になれない。
真夜中の街の奇異な視線――関心、何をしているのかと一瞬でも私に架空の理由が書き足される。
きっと私は特別になりたいだけなのだ。
【ミッドナイト】2024/01/26
1/26/2024, 12:08:44 PM