些細なことでも
早苗「ショーゴくん、君、どこか調子が悪いとかそんな事はないかい?」
翔吾「は? そんなことねーけど」
早苗「本当か? その割にはどこか覇気がないぞ」
翔吾「いつも通りだろ」
早苗「いや、違う。君はいつもならもっと眉間に皺がよる。だが今日はそこまでよってない。しかも僕に話しかけるときはもっとこう、声にはりがあるんだ。だが今日の君からは少し、かたいというか疲れているような声に聞こえる。絶対君、なにかあっただろう?」
翔吾「なんつーか、よく見てんな」
早苗「そうだよ。君の頭の先から爪の先まで、どんな些細なことでも僕は見つけられるんだ。だから、教えてほしい。なんで今日の君は元気がないのか」
翔吾「あー、寝不足なだけだよ」
早苗「本当か? 熱があるとか風邪を引いたとかじゃないんだな?」
翔吾「おー。単に誰かさんと話してたあとで風呂はいって寝たらいつもより寝る時間が遅くなっただけだ」
早苗「……昨夜、君は僕と電話してたよな?」
翔吾「そうだな」
早苗「なんてこった。僕が君の健康を憂慮しなかったばっかりに君がこんなにも不健康になってしまっただなんて……!」
9/3/2023, 11:05:54 AM